2017-01-01から1年間の記事一覧

むすび

山中をさまよい 時を遡る 生命に出会い その関わりに感嘆する 入山峠からの夕日と浅間山 浅間山にこだわり 小さな生命を見つめながら 時空を越えて 想いは果てしなく広がって行く 浅間山は今も活動し、成長を続けています。成長を止めた火山は、風化・浸食等…

生命 見つめて

氈鹿 かもしか 「ほーい。」 私はカモシカを見つけると、すぐに声をかける。遠くから気付かれずに撮影するほどの、望遠レンズを持っていない。 多少遠目からシャッターを切る。警戒のゆるい内にカメラに慣れてもらう。 相手が距離を取って離れて行くようにな…

生命 見つめて

鳥 ほか 山で見かける鳥や獣。でもすぐ逃げられて、いい被写体になってもらえない… 虫をくわえたアカハラ 看板に留まるホオジロ ホシガラス 高山で見かけ、ダケガラスともいう… 足元でカサコソと音。カメラを向けると固まっている。ハタネズミか… たまに見か…

生命 見つめて

虫たちⅡ ハチやアリ、ハエやカ、そしてチョウはより進化した昆虫… 未知なるものへの怖さ。でも… しっかり撮ろうとレンズ越しに見ていると、意外に近づいていて… それに、色も模様も大きさもさまざま… コイツらがチョウやガになる。事実があるから当たり前に…

生命 見つめて

虫たちⅠ 羽を折り畳めないトンボは、昆虫としては古いタイプ… バッタは羽を折り畳む。ただ、羽を退化させてしまうものなど、種類は多い… セミは樹液を吸うように、口を針状に特殊化させた… ノアザミに来た、小さな小さなハナカミキリの仲間… マルバハギにや…

時を追って

夜を越えて 3月 厳しい冬から希望の春へ そして、夜を越えて 時は流れて行く 浅間隠山からの浅間山と夕日 角間山にて ヘール・ボップ彗星 八風山からの朝の浅間山 日々時は積み重ねられて行く そして季節が巡る 火山として誕生した浅間山が 年を重ね 豊かな…

時を追って

雪さまざま… 2月 雪が降る 雪が積もる 雪が舞う 雪は風の形を定着する 雪はとろけながら 絶えず静かに動いている 雪は植物を保温する 積雪 樹氷 雪庇 雪が崩れる 雪が滑る 雪が融ける 雪が消える…

時を追って

樹氷の山 1月 夜明け前 八風山に向かう… 消え行く朝靄を染めて夜が明ける… 樹氷の木々が浮かび上がる… やがて朝靄は消え去り… 好天の朝を迎える… 標高1315m 軽井沢の南の八風山 浅間山の絶好の展望台…

時を追って

雪降る中を… 12月 雲は取れていなかったが登り始める 雲の中に入って行く 雪がちらつき始める 白い世界に包まれる カラマツ カモシカ平にて

時を追って

雪が来た 11月 山の上から 長く厳しい冬を迎える 朝靄の中から現れた浅間山は、雪をまとい、朝日に染まっていた… 雲の中から新雪に輝く浅間山が現れた… 黒斑山から八ヶ岳・蓼科山を望む。樹氷が夕日に染まる… 黒斑山から夕映えの浅間山を望む…

時を追って

移ろう頃 10月、寒い日が増えてくる 日毎に山は色を変える 活動を休止するその前に 敢えて華やかに 自らを誇示するような木々 長く厳しい冬がやって来る ダケカンバ サラサドウダン カラマツ ツタウルシ

時を追って

実を結ぶ 9月 いろいろな実や種が見られる 長く厳しい冬の先に 命をつなごうとしている ヤナギラン シャジクソウ ヤマシャクヤク オオシラビソ シシウド

時を追って

花盛り 短い夏 8月の花… マツムシソウ アキカラマツ ノアザミ オヤマリンドウ ソバナ ヤナギラン レンゲショウマ フシグロセンノウ シシウド クガイソウ ハクサンオミナエシ

時を追って

雨の頃 7月の雨 植物を育む そして 育つ植物もいろいろ…

時を追って

花咲く 6月 春を告げる花が 山でもやっと咲き始める ズミ イワカガミ 剣ヶ峰の北の天狗の露地。6月初旬。2000mを越えるこの地で、カラマツがやっと芽吹く… ミヤマカラマツ。花ほころぶ… レンゲツツジ

時を追って

芽吹きの頃 5月の山 芽吹きの季節 長い冬をやり過ごし また今年も 木々が目覚める カラマツの雌花 フデリンドウ リョウブ 不動滝にて ハウチワカエデ

時を追って

時を追い 季節を追う 積み重ねられた時の分だけ 山は豊かになって行く 残雪の頃 山麓の街もやっと春めく4月、小浅間山に登る… 日は既に傾き、上空は薄雲に覆われる。浅間山にはたっぷりと残雪… 霧が去来する。芽吹きを待つ木々… 霧に浮かぶダケカンバ…

山のかたち

噴火、爆発、崩壊、陥没、降灰…。様々な火山活動で山は成長する… 雨、風、雪…。風化、浸食…。活動を続ける浅間山に深い谷はない… 弥陀ヶ城岩上部の浸食模様… 縦横に走る断層。黒斑山の断層の延長は牙山・剣ヶ峰の北側崩壊面と一致… 黒斑山崩壊面の延長は蛇堀…

剣ヶ峰 牙山

剣ヶ峰も牙(ぎっぱ)山も古黒斑山が山体崩壊した残骸… 蛇堀(じゃぼり)川源頭が現在の黒斑山と牙山を隔てている… 黒斑山の一角、槍ヶ鞘付近から見る。牙山の断崖の奥に剣ヶ峰が続く… そそり立つ牙山。遠く八ヶ岳を望む… 夕映えのダケカンバ。牙山の断崖は…

黒斑山

巨大な古黒斑山。前掛山も仏岩もなかった数万年前、その山が山体崩壊… 今の黒斑山は山体崩壊した残骸。前掛山を取り囲んでその崩壊面を見せる… 仙人岳方面。崩壊面には火山灰や軽石の層。成層火山・古黒斑山の断面… カモシカ平からのトーミノ頭。崩壊面には…

小浅間山

浅間山の東に聳える小浅間山。仏岩と同時期に誕生した古い溶岩ドーム… 活動を止めて久しい溶岩ドーム。風化、侵食が進んでいる… その割りに焼け焦げたような岩が散乱… 植生も侵入。東側には山頂近くまで潅木が覆う… 新たに誕生した前掛山が仏岩を覆いつくす……

弥陀ヶ城岩

浅間山南面に節理を見せて二段に屹立する岩… 前掛山の土台をなす仏岩。その上に成長した前掛山が仏岩を覆い隠す… 成長した前掛山南面で起きた水蒸気爆発?再びその姿を露呈することに… 仏岩自体が巨大な山。見えているのはそのごく一部… まるで長城。弥陀ヶ…

鬼押出し

天明3年、1783年、噴火末期に火口から北にあふれ出した溶岩… 高温の溶岩は冷えて塊となりながら流れ下る… 赤くドロドロと煮えたぎり、白い煙をモウモウと上げて流れ下った溶岩… 乗り上げ、覆い被さり、転がり、ひしめき合って、その姿を固着させて行く… 失速…

前掛山

天明3年、1783年までは前掛山が噴火口。釜山の東西にその痕跡が残ります。 埋もれ残る旧噴火口内壁。上部には火山灰など堆積を示す地層が見えます。 旧噴火口内壁のそそり立つ節理。 前掛山の山頂。 左は釜山。その噴出物で旧火口底は埋め尽くされています。…

釜山

浅間山。標高2568m。その山頂は大きな噴火口。釜山と呼ばれています。 不気味な音… 吹き出す蒸気… 硫黄の臭い… 引き込まれそうな感覚… 前掛山の中に釜山ができたのは天明3年。1783年。 とても若い山。 総てが地中から吐き出された岩。 今も活動を続けていま…

はじめに

火山噴火。それは破壊的。でも一方で、新たな大地を生み出す活動。荒涼とした噴火口周辺。生まれたての大地。少し離れると、わずかに植生が見られます。さらに下れば、潅木、樹林、多くの花々、虫、鳥、時に動物たちも現れて…。いつしか豊かな自然育む山麓。…